「彗 万齢」  小松酒造 | 目指せ酒仙! 将来の店に置く旨い酒を求めて! 酒日記

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旨いもの大好き! そして、旨い酒大好き! 自宅で呑むのもいいけれど、知らない酒に出会う為に飲み歩いている今日この頃! お店で呑んだ、これは!という酒を、ジャンル問わずに公開していきまっせぇ。

こんばんは、酔っ払い管理人です。


佐賀にて、すごいお店を見つけました。
日本酒、焼酎ファンには垂涎のお店です。


店のつくりは昔の商店風。
大きな暖簾の玄関を入ると、土間から上がり框になっていて、8畳くらいの座敷になっています。
その壁に木の棚が4段に据えてあって、そこに焼酎がズラリと並んでいます。
圧巻です。
日本酒は、玄関右に冷蔵庫があり、そこに所狭しとならんでいます。


どうも、佐賀県内にあるリカーショップのアンテナショップみたいで、地酒を中心に幅広くお酒を置いている感じ。
食べるものはおつまみ程度しかなさそうだけど、とにかく安かった印象がありますね。
先日1人で、日本酒4杯飲んで・・・1,800円くらいだったと思います。
うーん、リーズナブル。


詳しいお店の場所や名前を公開したいのですが、
「小さい店だから、あまりにぎわっても困るので宣伝はしないで欲しい。」
とのこと。
なので、お店の名前や場所は公開できましぇ~ん。


・・・ちょっとしたヒントだけ。
 佐賀の繁華街、というよりも呑み屋街の駅方面からいって、入口付近にあります。


さて、では、その店でどんな酒呑んだかが、今日のメインテーマなのですが、
やはり強いのは地酒か?と思いきや、焼酎も日本酒も幅広く美味しいものをそろえてるとのこと。
でも、日本酒のメインは「万齢 」という佐賀の地酒がおすすめでした。
まず、純米吟醸の「万齢」 を呑みながら、店主の酒薀蓄に耳を傾けていました。


万齢 の造り酒屋は、小松酒造。
かつては大日本帝国海軍に納入する清酒を造っていたという由緒ある蔵でしたが、バブル後の焼酎、日本酒の販売伸び悩みに抗いきれず1990年に蔵は廃業になります。
しかし、1995年に、東京でトップセールス証券マンであった、現社長が帰郷し蔵を再開することとなったそうです。


へー!じゃぁ、結構インテリなオーナーさんなんだねぇ。
とか言いながら、盃を傾けていました。
そして、話しは進み、東京で証券マンをしていた社長の奇抜なアイディアからできたお酒がある!との話しでだしてもらった酒がこいつです。



彗 万齢 
彗
原料米(麹)山田錦(掛)美山錦
精米歩合:50%
酒度:+5
酸度:1.3
というデータです。


精米が50%なので吟醸酒レベルなのですが、あえて吟醸表示はしていないとのこと。
純米ではないので、いつもなら酔っ払い管理人は敬遠するところなのですが、このお酒に添加してあるアルコールはちょっと違うらしい。
実は、「醸造用アルコール」の代わりに「焼酎」を添加するという、方法で作られています。
調べてみたところ、その昔、醸造用アルコールがまだなかった時代に「柱焼酎仕込み」とう日本酒に焼酎を添加する方法があったそうで、その方法にて造られたお酒なんです。
焼酎にしか興味の無い方に少しでも日本酒の美味しさを伝えたい、という思いで造られているお酒とのこと。
同じ小松酒造の「おおち 」という米焼酎を添加しています。


まず、一口呑んでみた。
呑み口は華やかな米の香りと甘味がベストマッチな日本酒の性質を感じ、喉越しはスマートで後味に焼酎の性質を感じます。
米本来の味をじっくり楽しめる、やや辛口酒です。

こいつは、ヤバイ。
喉越と後味の潔さがどんどんと盃を傾けるスピードを進めてくれます。
さながらカッパえびせんのよう・・・(やめられない、とまらない~)
ある程度でストップしないと、そのままダウンするところでした。


今までに無いタイプの日本酒で、蔵元もまだまだ試行錯誤の段階とのこと。
その段階で、これだけのクオリティということは、これからも期待できそうですね。